モニタ

 

マウスに次いで FPS のゲームプレイに影響を与えるデバイスがモニタです。昔は大きいモニタを選ぶのが定石になってましたが、昨今のモニタは 20 インチを超えるものがほとんどで、もはや意識しなくてもよくなってきています。モニタを選択するポイントはリフレッシュレートと残像、解像度です。

CRT と液晶モニタ

昔のテレビや PC 用のディスプレイの主流は CRT (Cathode Ray Tube) と呼ばれる、いわゆるブラウン管モニタでした。これは電子線を放射し、蛍光面に衝突することで光が放出される性質を利用したディスプレイです。一方液晶モニタは光源を遮ったり偏光させたりすることで表示するディスプレイです。バックライトは高速に点灯しているため、人間の目にはずっと点灯しているように見えます。しかし液晶モニタは偏光したり遮ったり、画面を更新することを高速化することが構造上難しくなっています。そのため高速に書き換えることができなかったり、残像が残ったりして、不明瞭な映像になりがちな性質を持っています。最近では技術革新により改善されつつあります。

逆に残像が残ったり表示が遅延する代わりに CRT モニタにあるチカチカした感じが少なく目にも優しいのが特徴です。CRT モニタはリフレッシュレートに応じた回数のみ蛍光面が光るので、60 くらいの低いリフレッシュレートで表示させているとチカチカしているのがよくわかります。またこのような画面を見ていると気持ち悪くなったり体調が悪くなる人もいるので注意が必要です。

現在では CRT モニタはほとんど製造されていません。これから購入するのであれば液晶モニタしかないと思います。オークションなどで 19 ~ 21 インチクラスの CRT モニタがあれば購入してみるのも手かもしれません。EIZO 製の FlexScan モニタはディスプレイの起動時間がわかるのでどのくらい使用したかわかるので購入する際の参考になります。しかし場所をとる上に消費電力も大きいです。120 Hz 液晶が登場してきた状況を見るとあまりお勧めしません.。

リフレッシュレート

リフレッシュレートとは垂直同期周波数と呼ばれ、一秒間に画面を何回書き換えるかを示した数値です。高ければ高いほど良いということになります。CRT モニタでは 85 Hz あたりからチカチカ感が少なくなってきます。廉価な液晶モニタでは 72 Hz やよくて 75 Hz がいいところです。ゲーム用に使う場合は最近登場し始めた 120 Hz 対応の液晶モニタを購入するようにしましょう。

表示遅延

最近の液晶モニタは高画質化のために、ビデオカードからくる画面の書き換え信号を数フレーム分蓄えておき、その差分を計算することで高画質化するような仕組みを備えているものがあります (いわゆる超解像技術)。ゲーム用ではこういった機能は不要ですので、スルーモードと呼ばれるフレームを蓄えない (バッファしない) 機能を持つ液晶モニタを選びましょう。これからゲーム用で購入するのであれば 120 Hz の液晶モニタにしましょう。注意しないといけないのは「どの解像度で」 120 Hz が利用可能か、という点です。ゲームによっては解像度を選べないものもありますので、幅広い解像度で 120 Hz 表示が可能な液晶モニタを選ぶようにしましょう。

垂直同期

よく「垂直同期切った」などと言われる垂直同期ですが、意外と OFF にしている人が多いのが驚きです。なぜこのような風潮が広まったのでしょうか。これは恐らく Counter Strike 1.6 (CS1.6) の仕様が流布したものと思われます。CS1.6ではFPS 100が出ないと銃の連射速度が遅くなる仕様なのでこれを維持する必要があります。垂直同期をONにしていると、モニタのリフレッシュレート以上にはFPSを出すことができません。古い液晶モニタや廉価なCRTモニタを使用しているとリフレッシュレートを100以上にあげることができません。しかし垂直同期を切る (OFFにする) とこの制限を受けないで済みます。当時CRTの製造がほとんど中止され、液晶モニタが全盛になった時代ですので、垂直同期を切ることでFPSを100にするようにしたのです。

そもそも垂直同期とはなんでしょうか。垂直同期とはモニタの更新間隔に合わせて更新された画像フレームを同期させることを言います。垂直同期を切る (OFFにする) と、モニタの更新とは別にモニタが更新されるたびに更新された画像を反映します。モニタでは画面の一部分だけ書き換わるので、フレームごとで見ると画像が崩れて見えます。それが連続して出力されると人間の目にはチカチカしているように見えたり、不明瞭に見えます。

一方垂直同期をONにすると、滑らかな表示に見えます。モニタの更新に合わせて画像が全て更新された状態で出力されたので不明瞭な点がありません。基本的に垂直同期は常にONにすべきです。アプリケーション側で制御させることができますが、基本的にドライバで常にONにするようにしましょう。

ただし垂直同期をONにすると、ビデオカードの性能を全て発揮することができません。モニタの更新間隔に合わせて更新されたフレームを送信するので、更新し終わった後はビデオカードは仕事が無いので遊んでいます。ベンチマーク速度を量るときなどはOFFにしないとビデオカードの性能を正確に測ることができないので注意しましょう。また、ゲームの要求性能に対してビデオカードの性能が十分でないと、垂直同期をONにすると逆にFPS (Frame Per Second) があまり出ないことがあります。ONにする際はゲームの要求スペック以上のPCで行うようにしましょう。

表示バッファ

Windows VISTA や Windows 7 などのモダンなOSだと、OS側ですでに出力バッファを持っている場合があります。Aeroと呼ばれるデスクトップの透明化をしたりする機能ですが、デフォルトで3フレーム分遅延しています。これはビデオカードドライバで制御することが可能です。VISTAや7を使っている人は確実に0にしましょう。

ATI製のビデオカードを使っている人は、ATI Tray Toolsをインストールし、3D メニュー内にある「Flip Queue Size」を 0 にしましょう。

nVidia 製ビデオカードを使っている人は、nVidia コントロールパネルから「レンダリング前の最大フレーム数」を 0 にします。

さらに、Windows のデスクトップのコンテキストメニュー (右クリック) から、Windows 7 の場合は Windows 7 ベーシックなどのAeroが使用されていないテーマを選択します。

これで設定完了です。

アスペクト比とドットバイドット

アスペクト比とは画面の縦と横のピクセルの比を表します。CRT 時代では 4:3 がほとんどでした。DVD や液晶モニタの普及につれて、16:9 のワイドタイプが増えてきました。デスクトップ PC 用に使用する液晶モニタで 16:9 では縦幅が少なく使いづらいため 16:10 のタイプ (16:9 と比較するためあえて8:5としない) も増えてきました。

CRT ではどの解像度においても正確に 1 ピクセルを表現できるので気にすることがなかったのですが、液晶モニタでは解像度によっていくつか表示のされ方があります。液晶モニタではそのモニタで表示できる最大の解像度で表示されるように設計されています。たとえば 1920*1080 のフル HD が最大サイズの液晶モニタにおいて 1024*768 を表示するときなど、最大解像度とは違う解像度で表示する場合には注意が必要です。

一つはドットバイドットです。上記の例で例えると 1024*768 を 1920*1080 のピクセルサイズで表示します。つまり上下左右に空きができ、黒く表示されます。この表示のメリットとしては映像が 1 対 1 で対応しているので 1 ピクセルごとの表示に曖昧さが生じず美しくなります。人間の目はギザギザしている方が違いを区別しやすいですから、こと FPS に関してはこの点では有利に働きます。

しかし本来表示できるモニタの領域を制限して表示させてますから、実際に表示される領域が狭くなります。人間の目には大きいものの方が違いが分かりやすく、反応も早くなりますので FPS では不利です。モニタの最大サイズに近い場合ではドットバイドットがいいでしょう。あまり低解像度でのドットバイドットは避けるべきです。迷ったらギザギザしているものより、表示領域の大きさを取りましょう。

もう一つはアスペクト比固定で拡大する表示方法です。表示しようとしているアスペクト比を維持したままモニタの最大サイズに合わせる形で表示します。上記の例ですと、1024*768 (4:3) を 1920*1080 (16:9) のモニタで表示させようとしているので実際のモニタの表示は左右に表示されない領域が生じます。この表示方法ではモニタが画像を引き延ばして表示するので 1 ピクセルがあいまいになる欠点があります。そのかわり映像はアスペクト比を壊さない限り大きくなるので、低解像度のゲームをやる場合はこのモードがお勧めです。

最後はフルスクリーンモードです。アスペクト比を意識せずモニタの最大解像度に合わせて引き延ばします。例で言うと左右が必要以上に延ばされるので不自然な表示なります。FPS でこのモードにすると距離感がつかめなかったり、空間が歪んで見えるので避けた方がいいでしょう。

  One Response to “モニタ”

  1. [...] FPS講座 – モニタ Posted by Vaduz at 12:00 AM Tagged with: CRT, FPS, アスペクト比, ドットバイドット, モニタ, リフレッシュレート, 解像度 [...]

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