インターネット回線
このブログを見ている方は何らかの形でインターネットへ接続する回線を持っていると思います。FPS ではインターネットの品質が重要です。他のPCやサーバと通信する際に自分の回線の品質悪いと、判定負けしたり操作が遅延してしまいます。良好な回線を準備していないと戦う以前に他のプレイヤーからハンデを背負っているのと同じです。品質には大きく 3 点あります。
- レイテンシ
- 安定性
- スループット
回線の品質を測る
まずは現在の回線の品質を測ってみましょう。
レイテンシを計測する
レイテンシとは呼び出してから返事が来るまでの遅延時間のことを言います。インターネットはその名前の通り、ネットワークとネットワークの繋がりで構成されています。ネットワークのレイテンシを測るツールとして ping というコマンドがあります。Windows でもコマンドプロンプトから使えるので計測してみましょう。スタートメニューからファイル名を指定して実行で
cmd
と入力します。黒い画面が立ち上がったと思います。
ここで
ping www.google.co.jp -n 100
と入力してエンターキーを叩いてみましょう。すると ping が実行されます。100 回実行されますので、その間しばらくお待ちください。その際 time の値がいくつになっているか注目してください。スクリーンショットではほとんど 7ms 、たまに 6ms か 11ms になっていると思います。この値が重要です。終わるとこんな画面になっているはずです。
さて Average は何msでしたでしょうか?このスクリーンショットでは 7ms になっています。一桁であれば良好であると言えます。遅くとも 20ms 以内には押さえたい所です。この計測は一番混んでいるとき、もしくは自分が一番よくプレイする時間帯に行うことをお勧めします。日本では 21時から深夜1時にかけてがピークになります。多くの人が使うと回線が圧迫されて遅延が発生しやすくなります。プロバイダの品質を測る上で、ピークタイムに計測することは意味があります。
今回は自分のPCからGoogleのサーバまでの応答時間を測っています。7ms とは自分のPCから Google のサーバでが 7 ミリ秒 (0.007秒) で応答が返ってきたことを意味しています。単位秒でみると早く感じますが、10 ms の差が勝負を分けることは少なくありません。
レイテンシについては計測できました。この計測で同時に安定性も測ることができます。結果の画面で Lost はいくつあったでしょうか?0 であれば問題ありません。1 回でもあれば安定性に問題があると考えていいでしょう。今回は 100 回の試行なのでもう少し正確に測るのであれば数を増やしてみるとより高い精度で安定性を計測することができます。上記のコマンドの 100 が試行回数を表しているので、この数を任意の数字に変更して試してみてください。Lost が 0.1% 未満であれば問題ないレベルだと思います。
ちなみにLostとは応答が返ってこなかったことを意味しています。これはもしあなたがFPSで何らかの操作をしたとしても、それが正しく伝わらないことを意味しています。ゲーム内部では正しく通信できなかった場合は再試行して同期する仕組みになっているのでそれが致命的な欠陥になることはありませんが、そのLostの発生が重要な局面だったらどうでしょうか?少しでもそうしたリスクを少なくすることが望ましいことは言うまでもありません。
スループット
次にスループットについて計測しましょう。「回線速度計測」などのキーワードで検索するとたくさん出てきますが、試しにこのサイトで計測してみましょう。
サーバ1[N] 39.5Mbps
サーバ2[S] 49.4Mbps
下り受信速度: 49Mbps(49.4Mbps,6.18MByte/s)
上り送信速度: 26Mbps(26.9Mbps,3.37MByte/s)
上り、下りともに 1Mbps は欲しいところです。なぜスループット (帯域) が必要になるのかというと、通信中に自分の回線が多く占有されてしまうとレイテンシが上がってしまうからです。Ping 自体は優先的に回線を割り当てるようにしているので、悪くなっていることがわかりづらいですが、使えば使うほどレイテンシは悪くなっていきます。最近ではボイスチャットをしながらやプレイするのが当たり前になっているので、回線は意外と使用しがちです。気になる人は余計な通信をしないよう注意しましょう。
回線の品質を上げるには
回線の品質を上げるにはいくつかあります。
影響の大きい順に並べてみました。
- 光回線を契約する
- 良質なプロバイダと契約する
- 無線LANを使用しない
- スイッチを少なくする
光回線
光回線にもさまざまありますが、ベーシックタイプの光ファイバーを直接宅内へ引き込むタイプが一番レイテンシが低くなり、スループットも出ます。これが利用できる場合は迷わずこのタイプで契約しましょう。
集合住宅向けのマンションタイプはマンション内にあるMDFまで光ファイバを引き込み、VDSLでそれぞれの居室にメタル線で接続するタイプです。DSLへの変換するときにオーバーヘッドが発生するのでレイテンシが落ちたり、マンション内で1つのファイバを共有するのでベーシックタイプより品質は劣ります。しかしADSLと比較すると段違いに品質は向上します。
良質なプロバイダと契約する
最近のゲームでは直接ユーザのPCと通信するP2Pタイプのものが増えてきたので、大手のプロバイダが有力な選択肢になります。多くの人が契約しているプロバイダは自社内のネットワークで済むことも多く、大手間で太い回線で接続していることも多いからです。
ちなみに私は今 OCN です。実家では asahi-net でしたが、どちらも非常に良好です。
参考:http://plusd.itmedia.co.jp/broadband/0303/31/lp13.html
無線LANを使用しない
逆に言えば良質な有線ルータを使用するとも言えます。粗悪なルータを使用しているとそこでデータが停滞し結果として遅延が発生してしまいます。無線LANは原理的にオーバーヘッドの大きい仕組みです。有線で接続しているときと比べて安定性は確実に落ちますし、多くの遅延が発生します。しかもスループットも制限されてしまいます。
スイッチを少なくする
ルータを多段にしていたり、不要なハブを接続していると、そこでも遅延が発生します。パケットロス (ping の項で行った Lost) も発生します。ゲームをするPCはなるべくルータに直接接続するようにします。
なお、各ルーティングごとの遅延時間や、ルーティングの数を計測するコマンドがあるのでここで紹介します。一般的には traceroute と呼ばれているもので、Windows ではtracert というコマンド名で実装されています。ping のときと同じように Google のサーバで試してみましょう。
先ほどと同じようにコマンドプロンプトを立ち上げ、
tracert www.google.co.jp
と入力してエンターキーを叩いて実行します。
いかがだったでしょうか?ここで重要なのは目標のサーバに何回で到達したかです。このスクリーンショットでは 12 回 (これを Hops といいます) で到達しています。この数が少なければ少ないほど目的のサーバに届くまでに経由するルータの数が少なくなるので、原理的には低遅延になります。
もちろん途中のバックボーンと呼ばれる ISP や IX 間でのネットワーク接続が捌ききれなくなっていたりすると遅延が発生してしまいます。これはプロバイダが提供しているバックボーンがユーザの需要を満たせていないということです。こういう場合はプロバイダの乗り換えを検討した方がいいでしょう。
最後に根も葉もない話になってしまいますが、日本におけるインターネットは東京に集中しています。次に多いのが大阪、次に名古屋です。ですが圧倒的に東京に集中しています。最近では地方にデータセンタができ始めていますが、中心的なIXは東京です。特に大手町です。言ってしまえばここから物理的に遠くなればなるほど Hops 数は上がることになります。物理的に離れているとデータ転送にルーティングが発生しますし、光の速度は決まっていることからも距離相当な遅延は覚悟しなければなりません。




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